天草まで。

sasaki

2009年04月24日 04:10



今日は天草・姫戸町へ行ってきました。

母の育った場所。祖母が去年まで住人だった場所です。

祖母の一周忌を前に、整理したいからというので

私も手伝いに行ってきました。



祖母の部屋からは・・・出るわ出るわ。96年間の証がたくさん出てきます。

洋服に着物。

一人暮らしなのに、なぜか大量の綿布団。

そして母の、小学校からの通知表や賞状

祖母は美容師でしたが、着物も縫っていたので



こんなカラフルな糸がたくさん出てきました。



そして



家の裏山で取れた茶葉を
大事にしまっていた大きな茶筒まで出てきました。



去年、祖母が亡くなった時も書かせていただきましたが

美容師の仕事をしながら家族を支えて

スタッフの住み込みのまかないもこしらえて

着物を縫って

合間に畑仕事をして

ビワが成る季節には、自分で木に登ってダンボール4,5箱分のビワを取って

明治生まれの、本当に働き者の強い祖母でした。



そんな強い祖母だった故、痴ほうが始まった時は本当に辛そうでした。

色んなものが敵に見えたようで

ご近所の方にとてもご迷惑をかけました。

東京にいた私は、病院に入らないともう一人では暮らしていけないと

説得をするために祖母の家に行きましたが

その時、20代だった私・・・祖母に対してまともに当たってしまったことを

今でも後悔しています。



祖母が残してくれた思い出の品物たちは

もうすぐ何処かに運ばれていきますが

元気だった祖母の笑顔、痴ほうが始まって変わってしまった祖母の顔

たくさんの思い出と一緒に

私たち家族の中に刻まれていくと思うのです。

祖母への感謝と後悔の気持ちはずっと消えないだろうな、と思っています。

帰りには、いつも手を振って送り出してくれた祖母の

「またきなっせ」の声が聞こえてくるようでした。

ばあちゃん。来月、一周忌前にまた来るね。






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